2015年07月08日

トラブル

最近自転車にあまり乗っていなかったので
孝子峠、大川峠、休暇村の3本勝負に行った
最後の休暇村の頂上で前タイヤのパンクに気づく
この前のチェーン切れから後ろタイヤのパンクといい
いやにトラブルが続く
「カンパだから・・」
まだ1年未満だがそう言われると納得するしかないのだろう
かつて「ハーレーだから・・」と言われた続けたのを思い出す
西ノ庄のバイクショップまで騙し騙しで走り辿り着いた
終わりよければそれで良しと・・ピカボス

  


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2015年07月01日

キララ


子猫

寝室にいると外の階下の方から子猫の鳴き声がする
耳を凝らしてきいてると我が家の裏口の建屋と建屋の間の
空調の室外機なりを置いてある辺りからだ
妻によるとここ4・5日は続いているそうだ
折からの梅雨時で何度も雨が降ったりやんだりの今日この頃で
すっきりとした晴天が珍しい
何度も覗きに行くがどうしてもその声の主を見つけられない
真夜中に懐中電灯で照らして探し回ったがも判らずじまいだった

日々鳴き声がか弱く変化していくのが痛々しく可哀想でならないと
妻が訴えるがそれはこちらとて同じだ
どこかに足が挟まり出られないのだろうか?
生まれつきに重大な病気でも抱え母親は見離したのだろうか?
そんなある朝、現場に出向くと室外機の前で仰向けになったまま
「ミーミー」と鳴いている縞の子猫を発見した
生後まだ数日程度でとても小さい
思わずにかかえると掌に収まるほどの小ささでかなり憔悴してるが
呼吸はしっかりしてるように見受けられる
目を見開いて驚いた様子だが鳴き声が安心したように大きくなったきがした
「よかった、まだ間に合った」
胸中で叫びながら我が家に連れて帰る
妻は涙を流さんばかりに狂喜乱舞しさっそくバスケットに
子猫用のベットを作った
愛用のマフラーをブランケットとしてかけてあげる
綿花に染みこませた水を口に含ませると勢いよく吸い出す
「この様子だと元気になるのにそう時間がかからないかもしれないね
ミルクにするには少し早いけど・・」
「そうよかった、本当によかった それにしても可愛い子猫ちゃん
名前はキララにしょう お目目がきらきらしているんだもの
キララちゃん、我が家にようこそ」
「ミーミー」と鳴くとすっかりと安心したように眠った
何日も外で風雨にさらされた後だから無理もなかろう
これでこの場にいる全員が納得し一息つけた気がした

食事時も近くに子猫のバスケットを見えるところに置く
眠る子猫の顔を見ながらの食事もおつなものだ
「取りあえずは元気になるまで面倒をみてあげよう
知り合いの獣医にでも見せに行くとするか」
「でもこの子後ろ脚がだらんとして悪そうよ 骨折でもしてるかも
しれないわ」
「もし、それなら足の不自由なのをほっておく訳にもいかんな
うちで見るしかないか」
「私はどっちにしてもそのつもり」
「なんだ!そうだったの 」
「だって、この子本当に可愛いんだもの ねっキララちゃん」 
「それで決定かもな」
子猫の世話など初めての事だがなんとかなるだろう 家の中で
大人しく飼えばいい 何より妻が嬉しそうにしているのが有難い

夜になり寝室のベットの間にバスケットを置いた
大人しく寝ている様子だ 明かりを切り眠りに入る
朝方妻の声で目を覚ます
「猫ちゃんが死んでる」
「なに!」

かけてあるマフラーを外すと口を小さく開け絶命していた
妻は早くから気がついて泣きはらしたのだろう目がはれている
1度、鳴き声が聞こえたがそれからまもなく息を引き取ったの
だろう
もしかしてと覚悟をしていたがこんなにも早くあっけなく最期が
来るとは思ってもいなかった・・

妻と早朝の近所の公園へと出向き桜の老大木の根元に
穴を掘り埋葬してやった
ここならばかの姿を思い出したときにすぐにいつでも逢いに来れる

今までに何度となく別離を経験したがこんなにも深い悲しみに
包まれた事はまれだ 思えばたった一日だけの出来事である
いかに濃密な時間だったのか
溢れ出る涙が止まらない これからという時にいきなりに遮断され
せめて安心ができる気持ちのいい死に場所を与え看取ることが
出来たのが救いだったのかもしれない

キララよ
お前は一体に何のためにこの世に生を受けたのか
生後間もなく母親に見捨てられて何日も風雨にさらされた挙句
ようやくにましな場所に導かれたと思った矢先にこれからの未来を
断ち切られたのごとくに召されてしまった

この小さすぎる命を憐れむのは仕方のない事だろう

  


Posted by pikabosu at 20:23Comments(0)