2016年01月23日

同輩たちよ

自分で同じ商売を何年も続けていても何がいいとか悪いとか
判らなくなってしまう時がある
世間一般ではこれが主流とか流行りだとか言われ判っているのだが
出来ない事が多すぎるばかりだ
「マスターは男気の塊だな」
言われながらいつの間にか世間の手の平返しにも慣れてしまった
男は度胸女は愛嬌と言うが義理人情の欠片さえもなくなった男も女が
増え続けそれはそれで当たり前の世の中になったようだ
「今日は車で来たからノンアルコールで・・」
「調子が悪いからコーヒーでいいか」
それか一杯の飲み物で何時間も居座り続ける手合い
あんた、まともに飲んだ事があるの?
不景気と飲酒検問が厳しくなってからそんな人種がやたらに増えた
「マスターおかわり」
ただの水ばかり何杯も飲み続けるカエル男もいる
昔からバーテン仲間でそんな嘆きをよく訊いたものだが
確かにそんな悩みは今時どこの店でも蔓延してるだろう
はっきり言ってバーテン泣かせ、店泣かせ
バーテン本来の仕事をさせてもらえない
この不景気だから空気を座らせるならまぁいいかと腹の虫を治めるが
いつの間にか店全体の空気が蝕まれてしまう
大の大人がいい時間まで仕事をしてガキのこづかいほどの
勘定をもらいこんなバカバカしい事はあるかいってなもんだ
「ラウンジで5000円のウーロン茶飲まされたよ」
そう嘯く親父がいるほどこの商売は世間一般ではまだ認知されていない
はっきり言って店も店主もなめられてるんだろう
いいか同輩 なめられているんだよ
商売は義を重んじるがなめられてはいけない
あまりにも常識をはずれた人間に引きずられてはとんでもない
バーとはファミレスでも公園のベンチでもコンビミの前でもないのだ
夜カフェのような中途半端なものでもない
コンビニの店員が酒の相手をして何か力づけをしてくれたか
夜カフェの世間の何かも知らない時給いくらのバイトが
これからの指針生きるヒントを与えてくれるか
ネットで何がしで話題になってる店が個人のお前に何かしてくれたか
それらを我々個人経営のバー店主がわざわざ色んな店から
自分の店を選んで来てくれたお客たちに提供していくしかないのだ

おそらくこれからは魂の本物の繋がりの時代になっていく予感がする・・ピカボス


  


Posted by pikabosu at 14:40Comments(0)